養生とは
「命を正しく全うする」ために必要な生活の知恵であり、季節に応じた生活を指します。
養生の特徴
・病気にならないというネガティブな健康法でなく、さらに美しく人間らしく生きるためのポジティブな健康法
・年齢や体調を応じた、その人の身体に合った様々な健康法(養生)を推奨する
・運動・食事・考え方を基盤とした、季節に応じた生活習慣を地域で実践することを推奨している
予防と養生の違い
予防:病気にならないことを目的に行う健康管理(後ろ向き)
養生:人生を楽しむために行う健康法であり、その結果健康にもなる(前向き)
ポイント:予防は病気になる直前に行うことから手遅れになることもあるが、養生はいつからでも始められる
具体的な内容
・ストレッチや体操、インターバル速歩などの体調や年齢に応じた運動方法の紹介
・季節の食材を生かした食養生の紹介(カロリーだけでなく、栄養バランスやコンデションのための食事)
・認知行動療法やマインドフルネスなどのストレス軽減ケアの紹介
・ツボケアやアロマセラピー、ヨガ、コラージュ療法など、生活に根付いた様々な養生を紹介
ポイント:1つのケアにこだわるのではなく、その人の体調に応じた季節の健康法を様々な角度から紹介する
具体的な効果
・自律神経の調整効果(筋緊張緩和、血流改善、整腸作用)
・免疫力アップ効果(腸内免疫、自律神経・運動による免疫力増加)
・ストレス緩和効果(リラクゼーション・自律神経調節、睡眠作用) などで“自然治癒力”を高めます
養生のエビデンス
養生はセルフケアの概念とも近く、それぞれの健康法についてはエビデンスが検討されている
(厚生労働科研費:伊藤和憲H24-医療一般026慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築)
養生を学ぶには
養生の概念は、東洋医学の概念であることから東洋医学の専門家である「鍼灸師」「柔道整復師」が適任である。また、統合医療の従事者であるヨガやアロマセラピーのセラピストも指導可能なこともある。
IT化を活用した養生法
アプリを用いた体調管理システムを構築
・アプリで自分の体調を把握し、健康管理を行うとともに、その人に合った健康情報発信している
具体的なイメージ
・アプリで体調管理を行うことで、身体タイプと健康点数が把握できる
・身体のタイプと健康点数に応じて健康情報を毎月発信している
・体調に応じて地域で行われる健康教室やイベントに参加を促す
⇒アプリを用いて健康状態を管理し、次の健康行動につなげるきっかけをつくることで国民の健康に寄与することを目指している。